ワシントンDC編

海外に住む日本人の方の勉強法-ワシントンDC編

世界各地で活躍されている日本人の方々

 そんな方々の外国でのライフスタイルや、英語に対する考えを語っていただきます。

今回は、アメリカのワシントンDCでメディア関係のお仕事をなさっている女性、Mさんにお話を伺いました。
※写真は全て、MさんがワシントンDCで撮影されたものです。

ワシントンDC在住 30代女性 Mさん メディア勤務


1.英語で苦労された点、辛かった思い出はありますか?

思い出ではなく、現在進行形ですが。。。なぜかいつもアメリカ生まれのアジア人だと思われるらしく、ごく自然体で英語で話しかけられます。こちらが口を開いたとたんに明らかに「ネイティブではない」とわかるので、その瞬間から「あ、しまった。。。」という感じにひかれてしまうのがツラい。ご期待に添えなくてごめんなさい、という申し訳ない気分になります。(失礼にならない態度を維持してくれているのだけど、目が完全に泳いでいるので、「ああ、早く逃げたいのだな。。。」と。特にアメリカ人女性に多いです。男性や、非米国人だと、あまり動じないようです。 )

    また、普通に英語で会話がこなせてしまうので、友達同士でも話が弾んだり興奮したりすると相手が完全にこちらがネイティブでないことを忘れてスラング&ジョークがふんだんに混じった早口になってしまうことがあります。ある程度まではついていけますが、ぱっとジョークを言われてこちらが調子良くジョークを返すのを思い切り期待されているのに対応できず、気まずい空白の一瞬が。。。またもや「すんません」と申し訳なくなります。

2.今振り返ると、英語が伸びたな、という勉強の仕方は何でしたか?


    読み:ハリーポッターを全巻英語で読みました。 とにかく面白かったので、時間も忘れて読み進めました。辞書はほとんど使いませんでしたが、前後の脈絡で単語の見当がつくようになり、英語を英語のまま読みすすめるのが自然にできるようになりました。

    聞き:大好きな某TVドラマシリーズをDVDのボックスセットで入手。日本では公開されていないドラマで、なぜか英語の字幕もついてなかったので(アメリカのDVDにはたいてい、英・仏・西の字幕が必ず付いてます)、登場人物が何を言ってるかは完全に自分の耳に頼るしかありませんでした。DVDなので分からなければ何度でも繰り返し聞きました。 好きだからこそできた執念だと思います。

3.英語を話す時、書く時に気をつけていることは何ですか?

    特にありません。。。ただ、自分の地声は低く、くもっていて、普通に話しているつもりでも相手には聞き取れない場合が多いので、なるべく大声で話すように気をつけるようにしてます。日本人が大声でしゃべってるつもりでも、こちらの基準では全然普通のボリュームなので叫ばない限りは心配いりません。

4.ワシントンDCに住むことの良い点は何だと思いますか?



 人が他の人と違っていても、放っておいてくれます。「自分はほかの大多数と同じだろうか、浮いてないだろうか」とは考えず、意見が違ったり、合わなければ、近寄らないだけで攻撃してきたりはしません。人としてのマナーは守りますが、「人の目」は気にしないで生きられます。

    誰も年齢をきにしない。30過ぎたら(特に女性は)価値が落ちるなどと考えない。何歳にであろうとしたいことをすること、挑戦することを尊重してくれる。

5.アメリカでの生活で、苦労される点を3つ上げて下さい。


    特にありません。自立心があり肝が据わっていれば、普通に生活できます。
ただ、外国人である以上、「ビザを失わないこと」がアメリカで生活し続ける最低条件。
数年先が見えず完全に安心はできないという不便はあります。


6.英語を習われている方、これから外国に行かれる方にメッセージをお願いします。


    極論を言いますと、日本人的考えをやめること、です。空気を読むこと、読んでもらうのを期待することをやめることです。「私の意見は皆と同じだろうか」と考えず、「私は違った意見をだせているか」を考えてください。
    単語の意味やイディオムは文字で記憶するのではなく、イメージ(画像)で記憶すると、話すときや書くときに日本語で翻訳しながら考えなくてすみます。また、日本語で話すときに、相手が幼稚園か小学生低学年だったら自然に難しい熟語や単語は使わず簡単な単語で言い換えて話しているはずです。英語でもそれと同じように話せばシンプルな単語と文で話したいことをすべて話すことができます。


 もしも本当に英語を真剣に勉強したいなら、外国にある「日本人コミュニティー」には近寄らないようにする。今は生活に必要な知識や現地情報はすべてネットで手にはいるので、日本人仲間に聞かなくても困りません。また、そのような情報を英語(現地語)で読んだり尋ねたりしないようなら、そもそも外国にきた意味がありません。


7.これだけは譲れないこと、人生のポリシーはありますか。


 常に「自分が」本当に幸せであること。自分の人生は自分のために生きる。
 死ぬ時に人生を振り返って何も後悔しないように生きること。たとえスタートがはるかに遅れていても、「スタートしない」より良い。たとえ100歩すすむのに人の5倍の時間がかかろうとも、「1歩もすすまない」より良い。

I have had a wonderful life. I have never regretted what I did. I regret things I didn't do」 - イングリッド・バーグマン



海外在住の日本人の方々が経験された英会話での経験や勉強法について伺いました。

London ロンドン編
Hawaii ハワイ編
Boston ボストン編 その1
Boston ボストン編 その2
Jerusalem エルサレム編
Washington D.C. 編